虫歯は、歯ブラシによるブラッシングや、フッ素などを利用することで予防できますが、完全な予防法というものはありません。
歯に関わる様々な事を改善していくと、少しずつ虫歯を遠ざけることができます。食生活もその一つであり、逆を言えば、歯のケアをいくら頑張っていても、歯に悪い食生活を送ることで、虫歯になりやすくなってしまいます。
虫歯とは、歯が虫歯菌により溶かされてしまうことで進行していくのですが、実は虫歯菌そのもの、というよりは、虫歯菌が糖分を分解し、作り出された「酸」によって、歯が溶けるのです。
虫歯になりやすい食べ物の筆頭は、虫歯菌が酸を作るために必要としている「甘いもの」に代表される糖となります。
キャンディーやケーキなどのお菓子は、現在は誰もが好きなときに食べられるほど、世間に溢れていますが、これらに不自由していた昔は、虫歯はほとんどありませんでした。地域によっては、虫歯は裕福な証とされる時代もあったほどです。
虫歯になりやすい食べ物は、甘いものだけではありません。意外と知られていませんが、酸っぱいものも当てはまるのです。
虫歯菌が作り出すのは酸ですが、酸そのものを直接口にする事でも、虫歯が進行してしまいます。柑橘系の果物や、酸っぱいジュースなどが当てはまります。
酸により、歯の表面全体が均一に、ゆっくり溶けていく症状は酸蝕歯とよばれ、昔は酸を扱う工場の職員にみられる職業病でしたが、お酢やジュースの大量摂取などにより、今では一般の方からも現れ始めています。
食べカスが歯に残りやすいため、虫歯となりやすくなります。これらを好む方は、お口のケアを十分に行わなければなりません。
食事をした後のお口は、歯の溶ける酸性になってしまいます。唾液が中性に戻そうとするのですが、これには時間がかかります。
頻繁に間食をとってしまうと、唾液が口内を中性に戻す間がなく、酸性になっている時間が増えてしまいます。これは虫歯を進行させてしまいますので、食事は朝、昼、晩の3食に限定しましょう。
やはり、途中にお菓子を食べたいという場合は、だらだらと長い時間食べ続けることのないようにしましょう。「3時のおやつ」とは良く言いますが、しっかり時間を決めて食べることはとても大切なのです。
もしも、虫歯になりやすい食事に一つでも心当たりがあるのならば、虫歯になりやすくなっているかもしれません。虫歯予防のため、口にする量を減らしたり、ブラッシングなどのケアに気をつけたりするなど、対策を行うことが大切です。
楽しい食事をいつまでも続けるために、健康な歯を保ちつづけましょう。
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